小林国際特許商標事務所ブログ

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企業のCSRと知的財産の取り組み<特許事務所だより>

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近年、多くの企業からCSR報告書が出されることが多くなりました。
CSRは、”Corporate Social Responsiblity”の略で、企業の社会的責任と一般的に言われます。
要するに、顧客、従業員、株主、取引先、社会、環境などのステークホルダーについての企業の取り組みのようなものといっていいでしょう。
大学の「企業倫理」という授業でのグループ発表のために、製薬業界の大手、海外展開重視の中堅、外資系の中堅、独自路線の中堅など4社のCSRを比較しているのですが、それぞれの企業のカラーが出ており非常におもしろいです。
また、先日もあるハウスメーカ1社と照明器具メーカ1社のCSRの説明をお聞きしましたが、ハウスメーカは環境への取り組みを重視し、照明器具メーカは学生をターゲットとした人材育成を重視しており、同じCSRといっても中身はかなり異なるものでした。

ここで弁理士の立場からCSR報告書で一つ気になったことがあります。
それは、多くの企業のCSR報告書では知的財産に対する取り組みが全く記載されていない、あるいは記載されていてもコンプライアンスの中で軽く触れている程度のものであることです。
最近、政府およびマスコミでも知的財産の重要性や戦略などについて多く取り上げられるようになっておりますが、CSR報告書ではほとんど反映されていない状態です。
これはどうしてなのでしょうか?私が思うに、下記の点が原因があるように思います。
・企業として知財戦略というほどのものはなく、せいぜい出願していることに終始している
・知財を扱っている部署(特許部、知財部等)とCSRを取り扱っている部署が十分に連携がとれていない
・企業によっては知財を扱っている部署の権限がほとんどない

私としては、知的財産への取り組みを少なくとも2頁程度は記載するべきではないかと考えています。
知的財産にどのように取り組んでいるかを積極的に記載することで、顧客、従業員、株主、取引先などのステークホルダーに対しても一つのアピールになります。
逆に知的財産への取り組みを記載していないと、ステークホルダーからも「この会社は知的財産はあまり重視していないんだな」と烙印を押される危険性さえあります。
もちろん、企業として知的財産の戦略や方針をしっかりと確定していることが大前提です。
どこかで書いているような一般的あるいは抽象的な事項「知的財産を全社を挙げて取り組みますなど」を羅列的に記載するのでは意味がありません(知的財産以外でも言えることですが)。
自社の知的財産の戦略や方針を整理して、それを知的財産への取り組みとして何らかの図でイメージ化するのがベストですね(もし、何らかのイメージ化ができないとあれば、それは知的財産の戦略や方針が十分に整理できていないといえます)
今後は、CSR報告書という媒体を使用して、自社の知的財産の取り組みをわかわりやすく、そして熱くステークホルダーに伝えていくことも大切ではないでしょうか。

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