ベトナムの商標制度<特許事務所だより>

<ベトナムの統一会堂>
今回はベトナムの商標制度についてまとめてみました。
ベトナムでは、ここ数年の間に、WTOの加盟、知的財産関連法の改正がなされ、経済的にも変わりつつあります。日本企業も東南アジアの生産拠点としてベトナムを利用することが多いです。ベトナムで商標登録をお考えの方はご参照下さい。
1.商標制度の原則は?
日本と同様にベトナムでも審査主義、登録主義、先願主義の制度となっています。
審査主義…商標登録のために審査を要すること
登録主義…登録によって商標権が発生すること
先願主義…先に出願されたものが登録されること
2.商標の保護対象は?
日本と同様にサービスマークや立体商標も保護されます。
なお、着色限定がなされた色彩にかかる商標の場合、その着色限定がなされものに限られます。例えば、登録商標と異なる色彩を付して使用した場合には、登録商標の適正な使用とは言えず、不使用取消審判の対象となります。白黒で登録された商標は、標識の色彩の違いにかかわらず保護されます。
3.出願時に必要な書類は?
・願書
・商標見本(9部必要)
・委任状(公証は不要。出願時にはFAXでもOK)
・優先権を主張する場合には出願から3ヶ月以内に優先権証明書
なお、国際分類第9版を適用していますが、日本のように商品・役務の包括的記載は認められていません。
4.審査は?
審査主義を採用しておりますので登録要件を満たすかどうかが審査されます。
現在のところ、審査結果が出るまでに出願から1年4ヶ月程かかる場合がかかっています。
また、日本とは異なり、ディスクレーマー(商標構成中の識別力を有しない部分を自発的に権利不要求とすること)や、コンセント(先願の商標と類似する場合には先願の出願人又は権利者の同意を得て登録されること)が実務上認められています。
5.存続期間は?
出願日から10年です。日本では登録日から10年ですので注意を要します。
6.登録商標の使用義務は?
登録後、ベトナム国内において継続して5年間使用していない場合には利害関係人の請求により取り消されます。ちなにみに、日本での不使用の期間は3年です。
7.料金は?
オフィシャルフィーは出願から登録までで日本円で4,000円程です。
その他、代理人(弁護士や弁理士)の手数料がかかります。
8.出願件数は?
2006年度統計によると、同年度に23,086件の出願があり、同年度に8,840件の登録がなされています。ちなみに2006年度の日本企業の出願件数は467件です。





