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知財よもやま話「ジェネリック家具」

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MBS報道番組「VOICE」にて弊所代表のコメントが紹介されました。

最近、家具の業界において、「ジェネリック家具」が注目されています。
「ジェネリック」と言えば、特許権が切れた、効能がほぼ同一の医薬品を連想しますが、「ジェネリック家具」はこれとは異なります。
「ジェネリック家具」とは、意匠権が切れた、特に有名デザイナーがデザインした家具のことをいいます。
この有名デザイナーがデザインした家具も含め、一般に家具は意匠権という知的財産権で保護されます。
しかしながら、この意匠権は登録から20年で権利が消滅しますので、権利が消滅した後は原則として同じデザインの家具を製造・販売することができます。
つまり、意匠権の登録から20年を過ぎれば、有名デザイナーがデザインした家具と同一デザインの家具を製造・販売することができるというわけです。
このため有名デザイナーのデザインした家具は100万円以上するものが、ジェネリック家具だと10万円以下で販売されたりしています。
但し、同じデザインであったとしても、元祖のデザインの家具に比べて、材質や縫製・組立が粗雑なものも存在しており、ジェネリック医薬のように何ら審査がありませんので、中には粗悪品も存在していることも事実です。

従来、多くの判例では、家具は応用美術とされ、意匠権として保護されるべきものであると判断されてきました。
ところが、今年4月の知財高裁において、「TRIPTRAP」と称される子供椅子について著作物性が認められました(但し、本判決では、著作物性は認められたものの、被告製品は類似しないと判断されたので著作権侵害は成立しませんでした)
このことから家具であっても、いわゆる芸術性や美術性が高いデザインのものについては、純粋美術と同様に著作権により保護される可能性ができてきました。
著作権は、著作者の死後50年の間、権利が存続しますので、意匠権に比べて長期間にわたって保護されることになります。
したがって、現在、世に出ている数々のジェネリック家具も同様にして著作権により保護される可能性がありますので、ジェネリック家具の業界としては戦々恐々といったところではないでしょうか。

なお、家具については、意匠権や著作権の他にも、商標権(立体商標)により保護されるかという議論がありますが、現在は立体商標として認められるのは極めて困難な状況です。
また、その他には、家具自体が周知な商品表示として機能すれば不正競争防止法により保護される余地もあります。

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