「森伊蔵」「伊佐美」「村尾」…、お酒を呑まれる方ならご存知の方もおられると思いますが、日本では非常に有名な焼酎の銘柄です。これらの銘柄が中国で無断で商標登録されていたことが以前に発覚し、これらの製造元が商標登録されたことに対して中国商標局に異議申し立てをしていました。
しかしながら、中国商標局はこの異議申立てに対し、当該商標登録は「悪意をもった登録だとする根拠がない」と判断し、異議申立ては認められなかったようです。このため、森伊蔵等の製造元は、中国での商売にそれらの銘柄を使用することができないという事態に陥り、いわゆる泣き寝入りを余儀なくされてしまいました。
「森伊蔵等は有名だから無断で商標登録されたんだ」「まさか、そんな事態に弊社の商品(役務)が陥ることはないだろう」と高を括るのは非常に危険です。当然、森伊蔵等製造元もこのような事態に陥るとは想像していなかったと思われます。このことから、中国では勿論のこと、海外進出を多少とも検討しているのであれば、やはり自社の商標について登録を図っておくべきと言えます。実際に海外進出に乗り出した時には既に手遅れとなっていることも、上述の森伊蔵等の一件から十分に考えられます。このようなことは決して対岸の火事ではありませんので、海外での商標登録の必要性を今一度考え直してみてはいかがでしょうか。
<文責:船坂敏志>






